今年度より、CROSS-1のエントリーフィーには、各レースごとに自動的に1,000円のISDE基金への入金が含まれております。
この基金は各レースへのエントリーフィーとは全く別にCROSS-1事務局によって管理され、その基金の全額が、日本のISDE team
JAPANにおいて運用されるものです。
より発展的な日本のエンデューロの世界を作っていくために、CROSS-1に参加されるライダーの皆さんには是非ご理解をお願いいたします。
昨年、念願のトロフィーチームの派遣により、大いに盛り上がりを見せたISDEでしたが、ライダー及びサポートスタッフ達の個人的な経済負担は、決して小さなものではありませんでした。モトクロスやトライアルのナショナルチームは、すでに多くの歴史と実績のなかで、日本のモーターサイクルレースを統括するMFJから協力を受けることが出来ますが(それでも充分とはいえないようですが)エンデューロは昨年ようやくMFJにエンデューロ部会が発足したばかりの状況ですので、トロフィーチームを認定することは出来ても、具体的な協力までは至っておりません。
そのため、昨年ニュージーランドに赴いた、クラブチームも含め40名以上のライダー、スタッフ達の資金の多くは自費であり、また長期にわたる遠征のために仕事を休業したり、中には勤め先に辞表を出すものもありました。
もちろん、こういった資金状況の中で、様々な募金活動による集金は少なくない効果を上げましたし、ライダーやチームに対し、スポンサーや協賛企業などからの支援もありましたが、残念ながらそれでも充分とは言い切れないのが現実です。
ISDEに参加するにあたって、ライダーひとりが必要とする経費は、非常に大まかにいっても最低100万円といわれています。渡航費、滞在費、マシンの準備、6日間におよぶ厳しいレースを戦うために必要な様々な要素などを考えると、この金額はギリギリの数字ではないかと思います。そして、当然ながらこの金額にはサポートスタッフの経費は含まれません。
このような状況の中、ライダーにとって、トロフィーチームに選抜されるという名誉と栄光は、別の面から見ると、多額の出費を要請される事態ともいえます。
エンデューロは美しいアマチュアリズムによって成り立つ世界です。それ故に、コマーシャルビジネスとはなかなか相容れない要素もたくさんあります。
しかし、実際に必要な経費がかさむが故に、ISDEに参加できない、あるいは充分な体制で挑むことが出来ない。そんな事すら簡単に予測されるほど、この資金をめぐる状況は、深刻な問題であるといえます。
昨年はトロフィーチームの初参加ということもあり、エンデューロ界全体に応援しようという勢いがありました。その支援や応援の力によって、2006年ISDEニュージーランド大会は、ひとまず成し遂げられました。しかしこの支援や応援を、同じ人々に、いつまでも同じように負担してもらわなければならないのだとしたら、勢いがそう長くは続かないことは明らかです。しかし、だからといって、資金繰りという問題だけで、日本のエンデューロ界の進歩を止めてしまうようなことになるのだとしたら、それはエンデューロに関わる全ての人々にとって、損失の大きさは計り知れないものになってしまうのではないかと思うのです。
ISDE参戦を現実的な目標に掲げるコンペ指向のライダーのみならず、レースに参戦する全てのライダーが基金への関わりを持つことで、トロフィーチームが、憧れや雲の上の存在ではなく、より身近なもの、そして自分達の代表であるという共有意識が拡がっていくと想像します。そしてその想いが充分に拡がり、実を結ぶことによって日本のエンデューロは大きく発展し、ISDE
team JAPANは本当の意味で日本代表となり、さらに強い存在になっていくのではないかと思うのです。
日本のエンデューロ界は、ようやく世界に向かって羽ばたき始めました。
その飛翔が、これからどのような軌跡を描いていくのか、CROSS-1は多くの参加ライダーと共に、見つめ続けていきたいと考えています。 |